道は続いている

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ルーベンス展@西洋美術館

西洋美術館で開催されているルーベンス展に行きました。

お正月休み中だったので、ものすごい混雑…

人は多いけどスペースは広いのでフェルメール展よりもゆっくり見ることができました。

 

とくに、日本初公開という聖アンデレの殉教は、大きくて印象的でした。なんというなダイナミックで動き出しそうなんですよね。ハリウッド映画の1シーンのような感じで、これからドラマがはじまりそう。

 

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https://home.ueno.kokosil.net/ja/archives/27024

 

聖アンデレは、イエスの12使徒の一人で、絵にあるようにエックス型の十字に貼り付けにされて処刑されたと言われているそうです。

このことから、エックス型の十字は、アンデレ十字と呼ばれるんだそう。

展覧会では、エックス型であることで、よりダイナミックな印象を与えるといったように紹介されていたと思います。

 

ルーベンスは、ローマの古代の彫刻をたくさん勉強して、ときには模倣することで絵画を作製したそうです。

いくつかのルーベンスの絵画は、参考にしたとされる彫刻とともに展示されていました。

肉体美というのは、やはり何か完成されたものなのでしょうね。男性の力強い筋肉美、女性の柔らかな曲線美…

 

展覧会の最後に展示されていた『エリクトニウスを発見するケクロプスの娘たち』で描かれているの裸体からは、ダイナミックで強さのあるいきいきとした弾力のある柔らかさを感じました。

 

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https://www.museum.or.jp/sp/event_details/90242

 

この絵も神話が題材です。

こちらのサイトに、その神話が紹介されていました。

http://tigaku.com/astronomy/astro_mythology/winter/Auriga.html

大神ゼウスの子供ヘファイストスは、片足が不自由でしたが、金属を細工するのがとても上手く、熱心に仕事をする鍛冶の神でした。
   そのヘファイストスと女神アテネの間に生まれたのが、ぎょしゃ座になっているエリクトニウスでした。(ローマ神話では鍛冶の神ウルカヌスとミネルヴァの間に生まれます)

  彼は大地から生まれたとされ、父親に似て生まれつき片足が不自由だったため、女神アテナは生まれたばかりのエリクトニウスを箱 の中に入れ、アテネ初代の王ケクロプスの三人の王女に、

「どんなことがあ っても、決してはこのふたを開けてはなりませんよ・・・」
といって渡しました。

  しかし、そう言われると余計に覗いてみたくなるのが人情です・・・。三人の王女達は好奇心に駆られ、ある時そっと箱のふたを開け、中を覗き込みました。
  三人は驚きました。中には、かわいらしい男の子が、女神アテナの使いの蛇にまきつかれたまま無邪気に笑っています。(この赤ん坊が蛇身という説もあ るそうです)
  その驚きのあまり、気がおかしくなり、アクロポリスの山の上の岩に頭をぶつけ、身を投げて死んでしまいました。

   その後、エリクトニウスはアテナ女神の神殿で育てられ、成長して三代目のアテナ王となりました。彼は善政を行ったので、民衆からしたわれ、その一方で武勇にも優れ不自由な片足をものともせず、馬の背に体を縛り、戦にも出かけ、敵を驚かせていました。また、発明好きでもあ り、車椅子代わりの馬車を作り出し、それを自ら操って戦場を駆け巡ったそうです。

   大神ゼウスは、そんな活躍ぶりを見て、彼の姿をぎょしゃ座として夜空に上げ、その功績を讃えたと言われています。

 

展覧会では音声ガイドも借りましたし、絵の横の解説も豊富にあり、勉強になりました。

しかし、この頃の絵画は、神話やキリスト教、歴史的背景の教養を必要とするので、作者の意図をくんで楽しめきれていないのだろうことが、残念です。

 

しかし、西洋美術館は、やっぱりいいですね!

内容が濃い…特別展に加えて常設展も観られるのがお得感強い…本当に一日中過ごせます…